著者 松田康生（まつだやすお）楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。

ポイント

・一時60,000ドル台に失速、半値押しでサポートされる

・米国がイランの攻撃を予告、攻撃開始、イスラエル首相は報復を予告

・イラン外相は攻撃終了とコメント

・4月の様に両者手打ちとなるか、報復の応酬となるか、イスラエルの出方が焦点

昨日のBTC相場

昨日のBTC相場は続落。

アジア時間は、朝方付けた62,000ドル（約890万円）台から64,000ドル（約920万円）台に値を戻していたが、海外時間に失速すると、今朝方、一時60,000ドル（約860万円）台に値を落とした。

BTCは8月の戻り高値65,000ドルをクリアすると金曜日から土曜日にかけて66,000ドル台半ばに値を伸ばしたが、総裁選後の円高を受けた週明けの日本株の急落を受けて64,000ドル台に値を下げた。

更に、イスラエルがレバノンへの地上侵攻を開始すると、62,000ドル台に値を落としたが、前日2000円近く下落した日本株が反発、前日比で700円以上上昇すると、BTCは64,000ドル台に値を戻した。

しかしWSJが米軍がイランからのミサイル迎撃のために中東地区に部隊を配置していると報じるなど地政学リスクが高まる中、BTCは上値を重くすると、海外時間に入り、米当局者がイランが弾道ミサイル発射を準備しているとコメントしたと報じられ、BTCは62,000ドル近辺に急落。

更に、実際にイランがイスラエルに向けミサイルを約180発発射したと伝わると、61,000ドル近辺に値を落とした。

一旦62,000ドル台に値を戻したが、ネタニヤフ首相が代償を払わせると報復の意向を示したことを受け、60,000ドル台に失速した。

足元では、イランがイスラエルが反撃しない限り軍事行動は終了したとしたこともあり、BTCは若干値を戻している。

本日のBTC相場

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