著者 長谷川友哉(はせがわゆうや)ビットバンク マーケットアナリスト

英大学院修了後、金融機関出身者からなるベンチャーでFinTech業界と仮想通貨市場のアナリストとして従事。2019年よりビットバンク株式会社にてマーケットアナリスト。国内主要金融メディアへのコメント提供、海外メディアへの寄稿実績多数。

23日〜29日のビットコイン(BTC)対円相場の週足終値は、前週比227,122円(2.48%)高の9,379,033円と3週続伸し、およそ2カ月ぶりの高値に戻した。

先週の相場は915万円から取引を開始した。週明けにはハリス氏が初めて暗号資産(仮想通貨)に対してポジティブな発言をしたことで、相場は一時930万円台に乗せるも、中東情勢の緊迫化で上値を抑えられた。週前半はその後も底堅い値動きが続いたが、900万円台前半で方向感に欠ける展開に終始した。

一方、週央からのBTC円は、米国の現物ビットコインETFへの資金流入増加を背景に徐々に強含むと、米新規失業保険申請件数の低下を受けて950万円にタッチ。27日の東京時間には960万円に肉薄した。その直後には、自民党総裁選でタカ派的とされる石破氏が勝利したことで、ドル円相場が急落し、円建てBTC相場の重石となったが、米時間に発表された8月の個人消費支出(PCE)価格指数が下振れたことで、相場の下値は堅かった。

第1図:前日のBTC対円(左、1分足)と直近3カ月のBTC対円(右、日足)チャート 出所:bitbank.ccより作成

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